療養日記(二つのリコメント)
(リコメント1)コメントとお心づかいありがとうございます。おそらく診断書内容は最初に障害者2級認定された時とほぼ同文でしょうし(最初は鬱、次の更新で躁鬱にはなりましたが)、二年前の更新でも同様の文面で、今回の変更申請では明らかに、悪化の徴候を記載してあったはずです。しかし県の中央福祉センターでは、基本的な病状に変化がないにも拘わらず二年前の更新で障害加算のつかない3級に落とし、悪化による変更申請すら...
View Article(50i)ルー・ドナルドソン(as)
Lou Donaldson(1926-,alto sax)。前作「アリゲーター・ブーガルー」の後カデットに契約消化盤?'Fried Buzzard'67を吹き込み、ここから先のルーさんは、どんどんピュアなジャズ愛好家の嗜好から離れていく。はっきり言って金太郎飴のようなアルバムが続く。一作だけ聴けばご機嫌なのだが、続けざまに聴くとスタンダード曲が出てくる時くらいしかアルバムの違いがわからない。...
View Article通院日記・8月26日(月)曇り
昨夜はブログで親しくなった人からぼくが好きな難解前衛文学のお薦めを訊ねられ、文庫で入手しやすいものを目安に選んでみた。詩や戯曲、批評より小説がいいだろう。ぼくが文学の最高峰と思うのはドストエフスキー「悪霊」とトーマス・マン「魔の山」で、前衛文学の開祖ならマルセル・プルースト「失われた時を求めて」とジェイムズ・ジョイス「ユリシーズ」だが、どれも1500~6000ページある。結局選んだのは、ドストエフス...
View Article(50j)ルー・ドナルドソン(as)
Lou Donaldson(1926-,alto sax)。ルーさんはブルーノート社の看板を長く勤めてきたが(在籍期間は52~63年、67~74年に及ぶ)この時期には同社の堕落の象徴みたいに言われてきた。 Hot...
View Article二十世紀の十大小説(1)
最近は煩わしい生活問題からブログの内容はほとんど日記だった。だからかわからないがブログの訪問件数も伸びていて、確かに生活保護受給者で精神障害者の生活問題にはドキュメンタリーとしての意義がある。一般報道は統計的で、いわば抽象化されているから、個別の具体的な事例を当事者の立場から現在進行形で描くのはこのブログのような形でしかできない。たとえ個別例を取材しても、マスメディアではプライヴァシーや報道規制で肝...
View Article二十世紀の十大小説(2)
前回はサマセット・モーム編「世界の十大小説」の紹介で終ってしまった。煩を厭わず再掲載すると、モームのベスト10はこうなる。フィールディング「トム・ジョウンズ」英1749オースティン「高慢と偏見」英1813スタンダール「赤と黒」仏1830バルザック「ゴリオ爺さん」仏1835ディケンズ「デヴィッド・コパフィールド」英1850フローベール「ボヴァリー夫人」仏1856メルヴィル「白鯨」米1851エミリー・ブ...
View Article(補17b)マリオン・ブラウン(as)
Marion Brown(1931-2010,alto sax)。マリオンの初リーダー作は65年11月の'Marion Brown...
View Article通院日記・8月29日(木)大安快晴
接写モードはどうも手ぶれしていけない。これはなにかというと、ご覧の通り懐中時計で、クリップつきのストラップで胸ポケットやズボンのポケットに留められるようになっている。これは今日通院した歯科助手の女の子がエプロンの胸元にぶら下げていたものだが、彼女は先日の歯科通院日記で触れた人なつっこい人柄で、通院の度に親近感パラメーターが上がるギャルゲーみたいな娘だ(だからって何があるわけではないが)。帰りに次回の...
View Article二十世紀の十大小説(3)
まず、篠田一士「二十世紀の十大小説」をおさらいしよう。プルースト「失われた時を求めて」仏1913-27ボルヘス「伝奇集」アルゼンチン1941,44カフカ「城」チェコ1924,26茅盾「子夜」中1933ドス・パソス「U.S.A.」1938(30,32,36)フォークナー「アブサロム、アブサロム!」米1936ガルシア=マルケス「百年の孤独」コロンビア1967ジョイス「ユリシーズ」アイルランド1922ムジ...
View Articleおいしいナポリタンの作り方
かなり前にも紹介したが、伊丹十三に「カンツォーネを聴きながらスパゲッティを食べよう」というレコードがある。昭和43年の発売で、伊丹十三が女性アナウンサー相手にたれるウンチクと、大野雄二がイタリア人女性歌手を起用したラウンジ調カンツォーネが交互に流れるという内容。当時はこうした企画物アルバムが流行していた、ということでもある。90年代から昭和40年代のモンド文化の再評価があり、10年ほど前にこの作品も...
View Article(補20a)アルバート・アイラー(ts)
Albert Ayler(1936-1970,tenor sax)。アルバート・アイラーの音楽を一度でも耳にしたら、決して忘れられない。こんな音を出すミュージシャンはいないだろう。音色だけで他にはない音楽を作ってしまった。その意味でアイラーはフリー・ジャズのみならず、20世紀音楽でもっとも傑出した演奏家だったとすら言える。 2004年に発売されたボックスセット、 Holy Ghost-Rare...
View Article四編のフランス散文詩(抄)
真に、今は真夜中。虚ろな響きが家具に反響するだけで、鏡に消え失せもせず、壁掛けに潜みもしない。それは深夜だけの儚い夢の黄金、豪華だが無用の遺物に見せかけようとしていたのを思い出す-金銀細工の海と星の、複雑で無限の偶然から、数多くの結合が読み取れるのを除けば。深夜を告げる時計は二度と同じ時を刻まない、これがその創造した唯一の時なのだから。そして星座も海も本質のみを残し、全一に時物の絶対現在のために無と...
View Article通院日記・9月2日(月)曇り
曇りだが湿度が高くて蒸し暑かった。今日は話すほどのことはないなあ、と思いながら待合室でこの記事のタイトルだけ書いたところで診察室の扉が開き、主治医に呼ばれる。メンタル・クリニックに通い始めてしばらくは、主治医と一対一なのがなんとなく落ちつかなかった。他の医科では医師の横に必ず看護婦がひかえているものだ。主治医は椅子にかけているから、扉は患者が閉めなければならない。ぼくは壁を向いて、自分で閉めることが...
View Articleコメントとリコメント
[「劇場版・魔法少女まどか☆マギカ」をめぐって]ぼくも「魔法少女リリカルなのは」程度に面白ければいいや、と思って観たのであまりにとんでもない内容でのけぞりました。最後まで観ると、結局ほむらが主人公なんですよね。世界がリセットされて、たっくんとほむらだけがまどかの記憶を交わす河原のシーンなど泣けました(まどかママの「アニメのキャラクターの名前?」発言には参りましたが)。劇場版巻末の続編予告やこの公開速...
View Article(補20d)アルバート・アイラー(ts)
Albert Ayler(1936-1970,tenor sax)。エリック・ドルフィーがオランダ国営放送用に録音した「ラスト・デイト」64.6.2はヒルヴェルスム市のスタジオで収録され、6月29日のドルフィーの急逝により遺作となった。旧友のコルトレーンが「クレッセント」を完成した時期、アイラーが「スピリチュアル・ユニティ」の制作に備えていた時期にあたる。 The Hilversum...
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