Marion Brown(1931-2010,alto sax)。
ジャズの歴史の中ではいてもいなくてもいいような人だし、才能にも多いに疑問があるが、愛すべき個性で何となく忘れがたいジャズマンがいる。今回調べて初めて数年前に他界しているのを知り、生年も従来1935年生れとされていたのが訂正されたのを知った。マクリーンやロリンズより一、二歳年下なだけだ。マリオンはフリー・ジャズの典型的ミュージシャンのひとりだが年齢的にはビ・バップ~ハード・バップのスターたちと同年輩だった訳で、他に遅咲きのサックス奏者といえばデューイ・レッドマンもいるが、レッドマンはデビューから完成していた。マリオンは音階もろくに吹けない未熟な奏者のまま30過ぎでプロ・デビューした。
Archie Shepp:Fire Music(画像1)65.2.16
-はジョン・コルトレーンの愛弟子で、元セシル・テイラー・ユニット~ニューヨーク・コンテンポラリー・ファイブのシェップ(テナー)の第2作かつフリー・ジャズの名作だが音楽性はミンガスに近く、元ミンガス・バンドのテッド・カーソンがトランペットで参加している。シェップとカーソンに挟まれて、マリオンの存在感はまるでない。
コルトレーンの問題作、
John Coltrane:Ascension(画像2)65.6.28
-にもマリオンはシェップと共に呼ばれている。トランペットとアルト、ベースが各二名、テナー三名という大編成で全1曲40分というフリー・ジャズ大作だがもうひとりのアルト奏者、元ニューヨーク・コンテンポラリー・ファイブのジョン・チカイの抽象度の高い幾何学的スタイルと対照的に、か細い音色でメロディアスに吹いている。この対比が面白い。
マリオンは65年11月に新興のフリー・ジャズ・レーベルESPに初リーダー作を吹き込むが、同社の、
Burton Greene Quartet(画像3)65.12.18
-にも参加している。ご覧の通り白人のフリー・ジャズ・ピアニストで、ここではベースのヘンリー・グライムス、ドラムスのトム・プライスと共に、長足の進歩を感じさせる演奏が聴ける。冒頭の'Cluster Quartet'はブルースなのだが、マリオンは、鮮やかに定石的スタイルを突き崩している。
ジャズの歴史の中ではいてもいなくてもいいような人だし、才能にも多いに疑問があるが、愛すべき個性で何となく忘れがたいジャズマンがいる。今回調べて初めて数年前に他界しているのを知り、生年も従来1935年生れとされていたのが訂正されたのを知った。マクリーンやロリンズより一、二歳年下なだけだ。マリオンはフリー・ジャズの典型的ミュージシャンのひとりだが年齢的にはビ・バップ~ハード・バップのスターたちと同年輩だった訳で、他に遅咲きのサックス奏者といえばデューイ・レッドマンもいるが、レッドマンはデビューから完成していた。マリオンは音階もろくに吹けない未熟な奏者のまま30過ぎでプロ・デビューした。
Archie Shepp:Fire Music(画像1)65.2.16
-はジョン・コルトレーンの愛弟子で、元セシル・テイラー・ユニット~ニューヨーク・コンテンポラリー・ファイブのシェップ(テナー)の第2作かつフリー・ジャズの名作だが音楽性はミンガスに近く、元ミンガス・バンドのテッド・カーソンがトランペットで参加している。シェップとカーソンに挟まれて、マリオンの存在感はまるでない。
コルトレーンの問題作、
John Coltrane:Ascension(画像2)65.6.28
-にもマリオンはシェップと共に呼ばれている。トランペットとアルト、ベースが各二名、テナー三名という大編成で全1曲40分というフリー・ジャズ大作だがもうひとりのアルト奏者、元ニューヨーク・コンテンポラリー・ファイブのジョン・チカイの抽象度の高い幾何学的スタイルと対照的に、か細い音色でメロディアスに吹いている。この対比が面白い。
マリオンは65年11月に新興のフリー・ジャズ・レーベルESPに初リーダー作を吹き込むが、同社の、
Burton Greene Quartet(画像3)65.12.18
-にも参加している。ご覧の通り白人のフリー・ジャズ・ピアニストで、ここではベースのヘンリー・グライムス、ドラムスのトム・プライスと共に、長足の進歩を感じさせる演奏が聴ける。冒頭の'Cluster Quartet'はブルースなのだが、マリオンは、鮮やかに定石的スタイルを突き崩している。