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Channel: 人生は野菜スープ(または毎晩午前0時更新の男)
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通院日記・8月26日(月)曇り

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昨夜はブログで親しくなった人からぼくが好きな難解前衛文学のお薦めを訊ねられ、文庫で入手しやすいものを目安に選んでみた。詩や戯曲、批評より小説がいいだろう。
ぼくが文学の最高峰と思うのはドストエフスキー「悪霊」とトーマス・マン「魔の山」で、前衛文学の開祖ならマルセル・プルースト「失われた時を求めて」とジェイムズ・ジョイス「ユリシーズ」だが、どれも1500~6000ページある。結局選んだのは、

ドストエフスキー「地下室(地下生活者)の手記」
マン「トニオ・クレーガー/ヴェニスに死す」
チェーホフ「かわいい女/犬をつれた奥さん」
キャサリン・マンスフィールド「幸福/園遊会」
ボリス・ヴィアン「日々の泡(うたかたの日々)」
リチャード・ブローティガン「西瓜糖の日々」
樋口一葉「たけくらべ/にごりえ」
尾崎翠「第七官界彷徨」
森茉莉「甘い蜜の部屋」
谷崎潤一郎「鍵/瘋癲老人日記」

-と、ごく穏当なものだった。どれも面白く読めるはずだが、本来前衛文学は、
(1)筋がない
(2)読みにくい
(3)つまらない(笑)
-ほど良いので、それでもよければウィリアム・バロウズ「裸のランチ」を、と薦めておいた。中三の長女にもこの11冊を薦めると思う。文学は危険な香りがしなければ意味がない。それにこれ、案外真っ当なセレクトではないか。

通院日記が鬱陶しいので寄り道してきたが、書かないわけにはいかないだろう。昔の同僚と険悪な仲になる-という悪夢から醒めると予約時刻10分前、それでも間に合う近所なのが可笑しい。
主治医は等級変更申請の棄却に驚いていた。つまり、それなりに診断書は自信があったのだ。だがそこで、「二年後の更新を待つしかないね」とあっさり突き放すのがこの主治医で、「悪化したらまた申請できますか」「いや、こないだのは更新直後だから訂正の意味で意義があったが、一時的な悪化では申請しても通らない」訂正でも通らなかったのにまるで他人事だ。以前、診断書を見る機会があり(コピーを見せたら訪問看護のアベさんも「人間味が全然ないですね」と驚いていた)主治医の診断書は機械的に項目ごとにチェックマークを入れただけの代物なのはわかっている。
生保受給障害者の義務の履行と処方のために行っているようなものだ。今日の薬局担当はかわいいマツモトさんだったからいいか。

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