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Channel: 人生は野菜スープ(または毎晩午前0時更新の男)
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クラウス・シェルツェ Klaus Schulze - ブラックダンス Blackdance (Brain, 1974)

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クラウス・シェルツェ Klaus Schulze - ブラックダンス Blackdance (Brain, 1974) Full Album : https://youtu.be/hu-eQZQ0H0g
Recorded at Delta Acoustic Studio, Berlin, May 1974 expect Bonus Tracks recorded in 1976
Released by Brain Records / Metronome Records GmbH, Brain 1051, 1974
Produced and All tracks composed by Klaus Schulze.
Cover Painting by Urs Amann
(Side 1)
A1. Ways of Changes - 17:14
A2. Some Velvet Phasing - 8:24
(Side 2)
B1. Voices of Syn - 22:40
(SPV Edition CD Bonus Tracks)
4. Foreplay - 10:33
5. Synthies Have (No) Balls? - 14:42
[ Personnel ]
Klaus Schulze - synthesizer, organ, piano, percussion, 12-string acoustic guitar
Ernst Walter Siemon - voice (on "Voices of Syn" only)

(Original Brain "Blackdance" LP Liner/Gatefold Inner Cover & Side 1 Label)

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クラウス・シェルツェ Klaus Schulze - ブラックダンス Blackdance (Brain, 1974) Full Album : https://youtu.be/hu-eQZQ0H0g
Recorded at Delta Acoustic Studio, Berlin, May 1974 expect Bonus Tracks recorded in 1976
Released by Brain Records / Metronome Records GmbH, Brain 1051, 1974
Produced and All tracks composed by Klaus Schulze.
Cover Painting by Urs Amann
(Side 1)
A1. Ways of Changes - 17:14
A2. Some Velvet Phasing - 8:24
(Side 2)
B1. Voices of Syn - 22:40
(SPV Edition CD Bonus Tracks)
4. Foreplay - 10:33
5. Synthies Have (No) Balls? - 14:42
[ Personnel ]
Klaus Schulze - synthesizer, organ, piano, percussion, 12-string acoustic guitar
Ernst Walter Siemon - voice (on "Voices of Syn" only)

(Original Brain "Blackdance" LP Liner/Gatefold Inner Cover & Side 1 Label)

 シュルツェ自身による軽やかなアコースティック・ギターのカッティングや'60年代風のファルファッサ・オルガンの音色が印象的なブレイン・レーベル移籍第1弾のクラウス・シェルツェの本作は、近年まで40年あまりに渡って、発売は先ですが「録音は'75年1月発売の『ピクチャー・ミュージック (Picture Music)』の方が先」とされていたのが実は発売順通り本作の方が録音も早かったことが使用機材や録音記録から判明し、つまり『イルリヒト (Irrlicht)』'72、『サイボーグ (Cyborg)』'73の次は『ピクチャー・ミュージック』ではなく本作『ブラックダンス (Blackdance)』がシェルツェのサード・アルバムで、『ピクチャー・ミュージック』より先だったと明らかになりました。'73年2月~7月録音の2枚組大作『サイボーグ』と並行してシェルツェは創設メンバーだったアシュ・ラ・テンペルの『Join Inn』'73、ポリドール傘下メトロノーム・レコーズ内でロルフ=ウルリッヒ・カイザーが主宰した「オール(Ohr)」「ピルツ(Pilz)」「コスミッシュ・ミュージック(Kosmische Musik)」所属の一連のコズミック・ロッカーズ・セッションのアルバム7作『Tarot』'73(タロット研究家Walter Wegmuller名義)、『Lord Krishna von Goloka』'73(インド思想研究家Sergius Golowin名義)、以下The Cosmic Jokers名義の『The Cosmic Jokers』'74、『Planeten Sit-In』'74、『Galactic Supermarket』'74、『Sci Fi Party』'74、『Gilles Zeitschiff』'74にアシュ・ラ・テンペルのメンバー、ヴァレンシュタインのメンバーとともにレギュラー参加します。アシュ・ラ・テンペルの『Join Inn』はデビュー・アルバム『Ash Ra Tempel』のリメイクと言えるアルバムでしたが、同作も含めて一連のコズミック・ロッカーズ・セッション作品はシュルツェのソロ作『イルリヒト』『サイボーグ』とは一転してサイケデリック系のロック色が強いもので、また'73年2月にシュルツェはアシュ・ラ・テンペルのメンバーとして初の大規模なコンサートをパリで行い、コンサートはシュルツェのソロ・コーナーを50分間設けていましたが、このソロ・コーナーの演奏が非常に好評だったのがソロ・アーティストとして活動していく自信になったとシュルツェは第6作『ムーンドーン (Moondawn)』'76時のプレス・キットのセルフ・ライナーノーツに記しています。そしてシュルツェのアルバムで初の国際的リリースとなったのがアンダーグラウンドの実験音楽というイメージが強かったオール/コスミッシュ時代の前2作とは一転してすっきり整理されたサウンドが聴かれる、ブレイン・レーベル移籍第1弾アルバムである本作『ブラックダンス』でした。
 同ライナーノーツと『ムーンドーン』のプレス・キットでシュルツェが国際的活動への起点となったとしている『ピクチャー・ミュージック』をサード・アルバムと記していたことから以降40年あまり'75年発売の『ピクチャー・ミュージック』が第3作、'74年発売の『ブラックダンス』が第4作とされてきたのですが、それもリスナーを納得させてきたので『ピクチャー・ミュージック』にはまだ『ブラックダンス』と第5作『タイムウィンド (Timewind)』'75でシュルツェ自身が依頼し、『イルリヒト』『サイボーグ』のブレイン盤再発にも新規ジャケットを依頼することになるウルス・アルマンのジャケット・アート以外のエディションがブレイン盤の初回盤では用いられていたこと、またブレイン盤はヴァージン/キャロライン・レーベルによる世界発売が実現しますが、良い意味で国際市場を意識した明快なロック色が導入された具合が『ピクチャー・ミュージック』ではAB面各1曲で、ドラムスとパーカッションをアンサンブルに加えたアレンジが『ブラックダンス』より洗練されていないように聴こえるとも言え、B面にヴォイス・パフォーマーを迎えてA面はパーカッシヴなA1とリズムレスなルバート・テンポのA2、B面は全1曲で呪術的なヴォイスでA1を拡大した曲想と構成・展開が堪能できる『ブラックダンス』の方が、エスニックなトライバル色のあるパーカッシヴなA面とメディテーショナルでアンビエントなB面からなる『ピクチャー・ミュージック』より音楽性を一歩先に進めたもの、と聴かれてきたのです。上記のように『ブラックダンス』は綿密なテクスチャーでは『ピクチャー・ミュージック』以上の妙味が感じられるアルバムですが、当時シュルツェのアルバムは同時に数枚分のベーシック・トラックが制作されていて、その一端は本作のSPV盤CDボーナス・トラックでも聴ける通り公式アルバムにも遜色のないもので('90年代以降それらのうちの未発表音源はライヴ音源とともに10枚組CDボックス・セット『Silver Edition』'92、『Historic Edition』'95、25枚組の『Jubilee Edition』'97を経て50枚組CDボックス・セット『The Ultimate Edition』2000に集成され、年代順に各3枚組CDで『La Vie Electronique(Vol.1~Vol.16)』2009-2015として分売されました)、'76年のシュルツェの発言通り『ピクチャー・ミュージック』の方がアルバム構想では先行していたのかもしれません。仕上がりは『ブラックダンス』の方が明快なサウンドになっており、ともに優れたアルバムですし時期的に半年と置かずに完成されていますから、この2作は姉妹作とも言え、2枚組アルバムで発表されても違和感のない作品です。次作『タイムウィンド』がAB面各1曲トータル1時間の大作で、先立つ『ブラックダンス』『ピクチャー・ミュージック』とも、続く『ムーンドーン』『ボディ・ラヴ (Body Love)』'76とも異なる1作きりの作風を示していることでも『ブラックダンス』『ピクチャー・ミュージック』の連続性は併せて聴いてより楽しめるものでしょう。

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