何のことかしら、とロリーナ(といっても未来のロリーナ)は冷たく言いました。そんな、とサル、あなた僕たちを助けてくれたじゃないですか、つれないこと言わんといてや。君たちは何の用だね、とドジソン先生(ただし眼帯のドジソン先生)は五月蝿そうに言いました。いえ僕らは五月でも蝿でもありません、とサル、ただの哀れな逃亡兵なんですわ、早く車掌さんかお巡りさんに通報してください。
逃亡してるのならお逃げなさい、とロリーナ、あなたたちの邪魔はしないわ、もし逃亡兵というのが本当なら、とロリーナはドジソン先生に、逃げ続けてこそ逃亡兵のはずよねえ。そう、それに、とドジソン先生、私は他人の自由に干渉する趣味はない。そんな卑しいことはしない。私の趣味は卑しいの反対なのだからだ。どうだ、おそれいったか。
おそれいりまへん、とサル、なぜなら僕らは卑しいの反対の反対なのだからです。どうですか、おそれいりましたか?
おそれいらん、とドジソン先生、なぜなら私は卑しいの反対の反対の反対なのだから。つまりそれは上品ということなのだから。
おねいさん、とサル、こんな偽善者と一緒にいてはったらお上品が鬱ります。僕たちと一緒に逃げましょ逃げましょ。
何のことかしら、とロリーナ(といっても未来のロリーナ)は冷たく言いました。そんな、とサル、あなた僕たちを助けてくれたじゃないですか、つれないこと言わんといてや。君たちは何の用だね、とドジソン先生(ただし眼帯のドジソン先生)は五月蝿そうに言いました。いえ僕らは五月でも蝿でもありません、とサル、ただの哀れな逃亡兵なんですわ、早く車掌さんかお巡りさんに通報してください。
逃亡してるのならお逃げなさい、とロリーナ、あなたたちの邪魔はしないわ、もし逃亡兵というのが本当なら、とロリーナはドジソン先生に、逃げ続けてこそ逃亡兵のはずよねえ。そう、それに、とドジソン先生、私は他人の自由に干渉する趣味はない。そんな卑しいことはしない。私の趣味は卑しいの反対なのだからだ。どうだ、おそれいったか。
おそれいりまへん、とサル、なぜなら僕らは卑しいの反対の反対なのだからです。どうですか、おそれいりましたか?
おそれいらん、とドジソン先生、なぜなら私は卑しいの反対の反対の反対なのだから。つまりそれは上品ということなのだから。
おねいさん、とサル、それでは本当のことを言います。
本当のことって何?
↧
真・NAGISAの国のアリス(35)
↧