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Channel: 人生は野菜スープ(または毎晩午前0時更新の男)
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#7.続々続『ソー・ホワット』

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『ソー・ホワット』がくどいが、マイルスだって公式ヴァージョンだけでもさんざん再演しているのだ。同じ演奏は一つとしてない。ジャズがポピュラー音楽で特異なのは、再現性を求めないことでもある。うちのバンドだって同じ曲でも演奏するたびに違っていた。ただしアメリカ本国では即興性の高いジャズは前衛的で、本流は楽譜通りに演奏するビッグバンドだった。ヨーロッパや日本では自国なりのポピュラー音楽は存在するから最先端のジャズを常に歓迎したので、ジャズ愛好家の嗜好はアメリカ本国とは逆転している、とも言える。

ついつい脱線してしまったが、前回は「モード奏法」というキーワードが出てきたところで終った。
通常、西洋音楽は長調(メジャー・スケール)と短調(マイナー・スケール)からできている。ギターではフレットは12で1オクターヴになり、ピアノなら白鍵で8鍵目で1オクターヴ、その中で黒鍵が5つある。1オクターヴは12の半音から成るが、メジャー・スケールではドレミファソラシドの間隔は全音(半音2つ分)と半音で言うと全全半全全全半と並ぶ。マイナー・スケールのドレミファソラシドでは全半全全半全全で1オクターヴとなる。マイナー・スケールの場合は下降の時は例外もあるが難しい話は置いといて、この長調と短調の違いは中学か高校か忘れたが、音楽の授業で習うことだ。わかりやすくピアノの鍵盤で言うなら、Cの鍵から白鍵だけ弾いて行くと8鍵目で1オクターヴになる。オクターヴは同音と見倣すと1オクターヴは7音でできている。これはCのメジャー・スケール。
同じくピアノの鍵盤でAの鍵盤から白鍵を弾いて行って8鍵目で1オクターヴ、これはAのマイナー・スケール。他の調(キー)でもそうだが、移調したらその調の主音(トニック)からドレミファソラシドと呼ぶ。これがいわゆる「移動ド」。

西洋音楽の和声構造は主音(トニック)→下属音(サブドミナント)→属音(ドミナント)→主音、トニックをl度としてサブドミナントはlV度、ドミナントはV度の和音になる。ドミナント・モーションともアーメン・コーラスとも呼ばれる。クラシックからポピュラー音楽の諸分野ではそれこそ人類の数よりも多くの曲が作られ、一見多彩なようだし実際多彩だが、九割以上の曲がドミナント・モーションから成り立つ。かろうじて残りの一割が黒人音楽なのだ。そしてモード奏法とは?

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