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Channel: 人生は野菜スープ(または毎晩午前0時更新の男)
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(補20f)アルバート・アイラー(ts)

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Albert Ayler(1936-1970,tenor sax)。
インパルスは大手MCA傘下のジャズ・レーベルで、その看板スターはマイルス・クインテットから独立し自己のカルテットを結成したジョン・コルトレーンだった。60年代のマイルスは主流ジャズの中で徐々に聴衆の嗜好を離れた尖鋭化を進めたが、コルトレーンの進展はジャズ界全体を牽引して行くものと見倣された。アーチー・シェップ、マリオン・ブラウンらはいずれもコルトレーンの推薦でインパルスに移籍、メジャーデビューしている。
アイラーはコルトレーンが生活費の援助をするほど貧窮していた。生涯で音楽による収入は年収80ドルを越えなかったという。実家の父からの仕送りで生活していた。母親はアイラー兄弟の音楽活動に反対で、次男までジャズマンになったことで長男アルバートを憎んでいた。次男ドナルドは二年の音楽活動で精神疾患に陥り帰京する。この母親との愛憎が、アイラーの死を招くことになる。

Love Cry(画像1)67.8.31&68.2.13
-はインパルス移籍第1作となったスタジオ録音で、全8曲と短い曲が並ぶ。編成はカール・コブスのハープシコード入りクインテットで、アイラーはヴォーカルも披露している。これは後期アイラーの始まりになる作品といえる。

インパルス第2作のライヴ盤、
In Greenwich Village(画像2)66.12.18&67.2.26
-の方が録音は早い。これは、A面2曲は67年分でチェロ入り、B面2曲は66年分でヴァイオリン入りで、「ベルズ」や「スピリッツ・リジョイス」以来、弟ドナルドと試行してきたフリー・ジャズと黒人霊歌の融合路線の完成型といえる。

Live In Greenwich Village-The Complete Impulse Recording(画像3)65.3.28,66.12.18&68.2.26
-は98年になって発表されたインパルスのライヴ録音の完全版で、65年の1曲のみインパルス主催のジャズ祭'The New Wave In Jazz'より。競演者はコルトレーン、シェップ、チャールズ・トリヴァー、そしてグラシャン・モンカーという豪華面子。66年録音は全5曲,67年録音は全8曲あるが、 やはり既出の4曲がベストだろう。

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