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Channel: 人生は野菜スープ(または毎晩午前0時更新の男)
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『模倣と反復』

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このブログを始めてからそろそろ満三年になる。五月下旬だったと思う。当初は手当たり次第に投稿していたがあまり多くても、と一日一件に抑えていた。同年(2011年)八月に急性腸炎で入院し二週間のブランクができ、退院後から一日二件で一記事あたり1000文字、これはYahoo!の携帯サイトの制限文字数に基づく。更新は深夜零時の日付変更と同時、という規則で続けてきた。さっき見てきたらこれまでに2225件の記事を載せている。再録は20件程度なので、実数は2200件前後だろうと思われる。

こんな人目を惹かない地味な内容のブログでも満三年も続ければそれなりに立ち寄ってくださる方もいて、先週の木曜深夜に更新したら金曜の午前零時まもなく累計訪問件数七万人を越えた。訪問すなわち一読していただけたかどうかはわからないが、まったく更新しないブログではこの人数に達しまい。
このブログは記事の数の割にコメントがほとんどつかない、という特徴があり、生の反響がない分筆者の側で筋を通していかなければならない。また内容がそれほど特殊なものではないにせよ、興味を惹かず共感もできない文面なのは承知している。
このブログを始める前の二年半で精神病棟に四回入院し、30か月のうち10か月を入院患者として過ごした。それを考えると、始めてからの満三年もの間、急性腸炎は例外とすれば一日も欠かさずブログ更新を続けて入院せずに来られたのは奇跡に近い。

ただし2200件も書いていると何を書いて何はまだか、自分でもわからなくなっている部分もある。毎日代わり映えのしない内容だが、最近は昔の日記をリライトしたものと、ジャズ名演比較、それから久しぶりに文学についてのエッセイで、進み方は直進的だから内容の重複はないだろう。
『女たち』の制作準備中にキース・リチャーズは、あまりに曲のアイディアが浮かぶのでどこかで聴いた既成曲なんじゃないかとロン・ウッドに尋ねていたという。どこまでそうだったかは書いていなかったが、アイディアが容易に浮かぶのでなくても無意識のうちの模倣や反復はあるだろう。この『模倣と反復』という題目も吉田秀和あたりの書名だったような気がする。調べれば判るが。
実はこの小文は『金輪際』という題目で書き始めた。それはまたの機会にして、題名を改めよう。結局ブログ回顧録になったが、まだたかだか三年なのだ。

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