犬のメスの発情周期は6か月から8か月ですが、犬種により差があります。発情期間は約3か月で、この期間のうち前期1か月間が実際に交尾によって繁殖できる可能性のある期間です。発情期に入ると、メスは性器を自らなめる仕草が多くなり始めます。この時期にメスの性器が発するフェロモンが周囲のオスに発情期を察知させるので、余計なオスを興奮させないためにも、発情期のメスをドッグランなど不特定多数のイヌがいる場所に連れ出すのは控えた方が良いでしょう。次いで性器が充血して出血(生理)が始まる時期に移行します。その期間は平均10日前後で、この時期に相手のオスと同居させることで交配が行われます。
交尾の際にはほかの多くのイヌ科の動物と同様に交尾結合が見られ、後背位で結合した後にオスがメスの尻をまたいで反対向きとなり、お尻とお尻を向かいあわせた状態で、長い時は30分以上交尾が継続します。交尾中はオスの陰茎は根元付近が特に大きく肥大してメスの膣から抜けなくなるため、射精が終了するまでは人の手でも引き離すことは困難です。ブリーダーによる血統証明書の申請の際は、この「お尻を向かい合わせた姿勢」の写真を根拠に交配証明書を作成することが一般的です。
いっぽう練馬大根は、東京の練馬地方で作り始めた大根を言い、練馬区の特産品にもなっています。この地域の土壌が関東ローム層であり、栽培に適していたのです。練馬大根とは白首大根系の品種で、重さは通常で1~2kg前後、長さは約70~100cmほどにもなります。首と下部は細く、中央部が太い形状が特徴で、辛味が強く、沢庵漬けに適した「尻細大根」と、その改良型で煮て食べたり、浅漬に用いられる「秋詰まり大根」の2種類があります。
利用法としては漬物、特にたくあん用として重宝されます。辛味が強いことから、大根おろしにも利用され、その他煮物、干しダイコンなどに使われます。
現在生産量が少ない理由としては、収穫時の重労働があります。練馬大根の特徴が、首と下部は細く、中央が太いということがあり、収穫で練馬大根を引き抜く際に、非常に力が必要になります。ある調査によれば、練馬大根を引き抜くには、青首大根の数倍の力が必要であるといいます。そのため、高齢の農家への負担が大きいと言われます。
ドジソン先生は目をつぶると、意地でも大地から抜けない明るい青空の下の練馬大根に思いをめぐらせました。
↧
新・NAGISAの国のアリス(5)
↧