内容。これはズバリ鼻血体質の方、普段からなんとなく体がだるい、気分が落ち込みがちな方にもお勧めしたい。
内容。鶏肉の内蔵各種。内訳、きんかん。砂肝。肝(レバー)。実はこれは、もしイメージ画像通りにしあがるなら、母(故人)がよくパートの帰りにパート先近くの肉屋で買ってくる鶏のモツ煮の甘露煮が再現できるはずなのだ。もう40年近く昔にはこんなお惣菜もあった。
母のなき後、10年近く経ってその町に行くことがあった。肉屋はまだあったしお惣菜も作っていたが、鶏の甘露煮はなかった。質問さえすんなり理解されなかった。昔はそういうのもあったみたいですけどね、と店の人は半分すまなそうに、半分あきれたように言っていた。
きんかんや砂肝、鶏レバーがそれだけパックになって売っているのは見かけないでもない(きんかんはないスーパーもあるかもしれない)。砂肝と鶏レバーはヤキトリにできるのでそれなりに需要もあるのだ。ただ、鶏モツの甘露煮はもし家庭の食卓に乗らなかったら一生知らなかったかもしれない。うちは春先には田んぼで掘ってきたドジョウを食べ、夏はやはりイナゴを採ってきて甘露煮にして食べていた。
人間が二種類に区別されていて、一方の人間は畜肉でもステーキや加工肉(ハンバーグ、ソーセージなど)などの上肉しか食べない。鶏肉でも内臓は除けて焼く。もう一方の人間は肉といえばモツ煮やモツ焼きしかありつけない。そういうアパルトヘイト下では、畜肉の内臓肉を使った料理はソウルフードと呼ばれる。別に内臓肉に限らないが、収穫しても選んだ部分しか食べない人種と、くまなく食べる人種がいるということだ。800g300円の肉などはどう調理しようとも当然ソウルフードに属する。滋養に豊んで低カロリー、その上食材費は低廉と、刑務所食や入院食にはうってつけだろうが、感情的な刺戟、つまり閉じ込めやがった上にこんなもの食わせやがってになる危険があるからか、そういう施設では出ないようだ。
それにこれはたぶん土星人の間でもソウルフードである食べ物であるに違いない。そこのところ、土星からの使者の方には地球上滞在のうちにご意見をうかがいたかった。うまく調理できたらせめてお写真にでもお供えしたい。
御真影。