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Channel: 人生は野菜スープ(または毎晩午前0時更新の男)
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アメリカ喜劇映画の起源(4)

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映画の家庭用ソフト化もビデオテープからDVDになるて急激に商品製作がコストダウンされました。DVDのプレスはテープのようなダビングではなく、CD同様単なるデータ印刷ですから工程やコストも少ない。その上、50年以上経過した作品は著作権保護対象外になっていますから、二次マスターからでもリマスタリングすれば、元々の制作会社が所有するオリジナル・マスターよりも品質が回復できます。また著作権切れになるほど旧い年代の作品は制作会社自体が消滅していたり、著作権を引き継いでいた会社にもオリジナル・マスターが残っていないことが多いのです。

現時点では1963年までの作品が対象になりますが、さすがに自国で著作権切れ作品のリリースはまずい。そこでイタリアやフランス、スペイン、ポルトガルなど外国の著作権切れ作品の無断発売に寛容なラテン諸国に幽霊会社を設立し、輸出商品として流通させる、という手口が使われました。近年ではイギリス、韓国なども加わりますが、これらはセット価格だと一枚百円~単品で千円程度で、品質にすら問題なければ正規ライセンス商品の十分の一~半額以下のお買い得です。問題はレーベルや作品単位で品質がまちまちで、基本的にCD,DVDともプレスの精度が低い。これは著作権切れ作品専門廉価盤レーベルではやむを得ません。購入の際は必ずレシートを保存し、全編試聴するまで安心できないリスクはありますが、とにかく名作を廉価で一括購入できるのは便利です。

2010年代に入ると、すでに50年代のロックまで著作権保護の対象外になってきたほどで、無断販売専門廉価盤レーベルも多数の会社が競合しあうようになりました。その成果で、LP四枚を二枚組CDに収めてリマスターは正規盤より良く千円以下とか、500円のDVDで6000円の正規盤に劣らない画質など、めざましい品質の向上が見られるようになりました。今なら予算一万円でクラシックやジャズの名盤百枚、または映画史上の名作50本を揃えることが可能です。ただしそれには音楽や映画についての予備知識と、廉価レーベルの良し悪しを見分ける判断力が必要になります。
画像掲載は日本製版権切れ廉価DVDですが、これは2000円10枚組でチャップリンとキートンが各三枚、ロイドとマルクス兄弟が各二枚という最強のボックスセットです。次回で内容をご紹介しましょう。

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