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ファー・イースト・ファミリー・バンド Far East Family Band - 日本人 NIPPONJIN (Virtigo, 1975)

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ファー・イースト・ファミリー・バンド Far East Family Band - 日本人 NIPPONJIN - Join Our Mental Phase Sound (Virtigo, 1975) Full Album : https://youtu.be/k1aHjFWOOAA
Originally Tracks Recorded on between 1973-1975
Released by Phonogrm/Virtigo Records Germany Vertigo ‎6370850, 1975
Produced by Fumio Miyashita
Co.Produced, Additional electronics and Mix-Down by Klaus Schutze at Onkyo House, August 1975
All Songs written by Fumio Miyashita except B4,B6 by F. Miyashita, Hirohito Fukushima, Akira Itoh, B2,B8 by A. Itoh
English Lyrics by J.M. Burkard (A2,B2,B4,B8)
(Side A)
A1. Nipponjin - 16:51
A2. The Cave - 8:37
(Side B)
B1. Undiscovered Northern Land - 2:54
B2. Timeless - 4:25
B3. The God Of Water - 2:06
B4. River Of Soul - 8:28
B5. The God Of Wind - 2:33
B6. Moovin' Lookin' - 1:39
B7. Yamato - 0:48
B8. Mystery Of Northern Space - 5:57
[ Far East Family Band ]
Fumio Miyashita (宮下フミオ) - guitar, keyboards, electric sitar, vocals
Akira Itoh (伊藤明) - guitar
Masanori Takahashi (高橋正則) - keyboards
Hirohito Fukushima (福島博人) - guitar
Akira Fukakusa (深草彰) - bass
Shizuo Takasaki (高崎静夫) - drums

(Original German Virtigo "NIPPONJIN - Join Our Mental Phase Sound" LP Liner Cover, Inner Sleeve & Side A/B Label)

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 先に取り上げた「ゴー」プロジェクトの諸作('76-'77)の前に重要なクラウス・シュルツェ関連作を忘れていました。奇しくも新年のクラウス・シュルツェのアルバム、参加アルバム紹介では最初になってしまいましたが、故意にそうしたのではなくプレイヤーとしての参加アルバムをたどっていたらコズミック・ジョーカーズ・セッション連作のあとにツトム・ヤマシタの「ゴー・プロジェクト」になってしまったのです。しかし、シュルツェ自身も最新作『ムーンドーン』'76のプロモ・キットに掲載した自筆のバイオグラフィー('76年6月、のち仏SPALAX MUSIC盤再発CD『ピクチャー・ミュージック('74)』1995に転載)で、「ゴー・プロジェクト」に先立って、'75年にはシュルツェからの影響を公言するバンドが増え、そのうちの1バンド「イルリヒト」をサポート・アクトにフランス・ツアーを行ったことに触れ、「Another group, "Far East Family Band" I met, in Hamburg. This great Japanese band was signing there a contact with Phonogrm. In August 1975 I went to Japan and produced their first LP [Nipponjin].」そして続いてシュルツェ自身の第5作『タイムウィンド』がリリースされ、それを機にシュルツェはベルリンからドイツ郊外に転居した、と書いています。転居後シュルツェの最初の仕事は自身のツアーに続き再び「great Japanese band」たるファー・イースト・ファミリー・バンドのイギリスのマナー・スタジオ録音の新作『多元宇宙への旅(Parallel World)』のプロデュースでした。このイギリスでのレコーディングの最中、シュルツェはツトム・ヤマシタと出会い、「ゴー・プロジェクト」に参加を誘われることになります。この辺の記述は改めて『多元宇宙への旅』の紹介でシュルツェによる原文を引用しましょう。
 ファー・イースト・ファミリー・バンドはキーボード奏者の高橋正則がのちに喜多郎名義で成功したことで知られますが、実際にはカリスマ性のあるヴォーカリストでリーダー、ソングライターの宮下フミオ(富実夫)のワンマン・バンドでした。宮下は4人編成の強力なサイケデリック・ロックのバンド、ファーラウトでA面B面各1曲の名盤『日本人』'73を残したあとファー・イースト・ファミリー・バンドを結成、新バンドでの第1作『地球空洞説』'75.Aug.25リリース以前にシュルツェと出会い、世界進出を目指してシュルツェによる共同プロデュースとシュルツェによるリミックスで『日本人(Nihonjin)』のB面曲、『地球空洞説("The Cave" Down To The Earth)』の全11曲から2曲をカットした9曲をセレクトして、ほとんど2枚組アルバムに匹敵する全編60分近い大作『日本人 NIPPONJIN - Join Our Mental Phase Sound』をドイツのフォノグラム傘下ヴァーティゴ・レーベルから国際発売します。シュルツェの文章ではシュルツェ単独プロデュースによるファースト・アルバムと誤解を招きますが、ベーシック・トラックはファーラウトの唯一作『日本人』と日本でのファー・イースト・ファミリー・バンドの第1作にあり、シュルツェの監修で再レコーディングし、リミックスをシュルツェに一任したのが新装国際版『日本人 NIPPONJIN - Join Our Mental Phase Sound』になるわけです。ファーラウト版『日本人』の全2曲からサイケデリック色の強いA面曲ではなくメディテーション色の強いB面曲を選び、また『地球空洞説』からはアルバムのクライマックスとなる最後の2曲、B2「喜怒哀楽(Four Minds)」(伊藤明ヴォーカルによるバラード)、B3「蘇生(Transmigration)」(壮大な短調のバラード)を割愛したため、『地球空洞説』とはかなりの曲順の差し替えがあり、さらにシュルツェによるミックスとエレクトロニクス音響の追加録音、4曲の歌詞の英語化もあって、ファーラウト版『日本人』、ファー・イースト版『地球空洞説』とも楽曲は2枚のアルバムからのセレクトですが、印象はかなり異なるものになっています。それだけシュルツェによる国際版への改変は大きかったということですが、ファーラウトの『日本人』、ファー・イーストの『地球空洞説』はピンク・フロイドからの強い影響は感じさせますが日本のオリジナル・ロックの名盤なので、国際版『日本人 NIPPONJIN - Join Our Mental Phase Sound』はあくまで『日本人(Nihonjin)』、『地球空洞説("The Cave" Down To The Earth)』あってのアルバムという感じもします。なお、国際版『日本人』は'75年秋にはドイツ、フランス、イタリアで発売されましたが、日本ではシュルツェのプロデュースによるイギリス録音の第2作『多元宇宙への旅』'76.Mar.25に次ぐ第3作('76.Aug.25)として発売されました。シュルツェの知名度がまだドイツ、フランス、イタリアにとどまっていた『ゴー』参加以前の時期に、シュルツェにプロデュースを依頼した宮下文夫の先進性は恐るべきものがあります。

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ファーラウト Far Out - 日本人 Nihonjin (Denon, 1973) Full Album : https://youtu.be/ZM4Bw2JWbFg

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ファー・イースト・ファミリー・バンド Far East Family Band - 地球空洞説 -"The Cave" Down To The Earth- (日本コロムビア/Mu Land, 1975) Full Album : https://youtu.be/JmzAn05RH04

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