豚肉でもそうで、細かく切ろうとすればできるが、牛肉のステーキのようにはいかない。筋の入り方と脂の乗り方が鶏肉、豚肉は牛肉よりムラがあるのだろう。しかしスーパーで比較的安価な成形牛サイコロステーキはかえって焼きづらくていけない。手早く四面をひっくり返さないと全然四面とも正方形に仕上がらなくなる。サイコロステーキは小さいのが可愛いのと食べやすいので娘たちの幼い頃の(当時の妻も)大好物だったからしょっちゅう調理していたが、こと成形牛サイコロステーキに関しては自分が食べるだけなら調理のための労力に引き合わない。ハンバーグの方がいい。
鶏肉、豚肉の場合はまずカットしないままフライパンで片面を焼き、裏返してフライパンの上で食事用ナイフ(包丁だとフライパンが傷つく)とフォークでカットしてしまう。後は適当に転がして芯まで火が通ったら出来上がり。何だかんだ言って牛サイコロステーキよりよほど簡単で、牛肉は安い部位の薄切りを買ってくるに限る。タイトルから消化器官の反芻機能の有無の話と思われた方には相変わらずの貧乏料理話で申し訳ないが、それを言えば鶏にだって砂肝という器官があるのだ。