Sun Ra - Solo Piano, Volume 1 (Improvising Artists, 1977) Full Album : http://www.youtube.com/playlist?list=PLyHn3f7-9IUJBuiPTd3z7PiOPTatEWUo2
Recorded at Generation Sound Studio, New York, May 20th. 1977
Released by Improvising Artists Inc. IAI-37.38.50, 1977
(Side A)
A1. Sometimes I Feel like a Motherless Child (trad.) - 7:32
A2. Cosmo Rhythmatic (Ra) - 7:14
A3. Yesterdays (Kern-Harbach) - 4:11
(Side B)
B1. Romance of Two Planets (Ra) - 5:18
B2. Irregular Galaxy (Ra) - 5:13
B3. To a Friend (Ra) - 7:40
[ Personnel ]
Sun Ra - unaccompanied solo piano
前回まででサン・ラの音源リンクつきアルバム紹介は55作になりました。1956年のデビュー・アルバム以来の通算72枚からの55作ですから8割弱のアルバムはご紹介できたことになります。これまでご紹介してきたサン・ラのアルバムは、
●第1期-1956年~1961年・シカゴ時代(デビュー・アルバムからニューヨーク進出準備まで)=13枚(13作)
●第2期-1961年~1969年・ニューヨーク潜伏時代(本拠地移転後60年代いっぱいのアルバム)=20枚(20作)
●第3期-1970年~1976年・国際メジャー進出時代(ヨーロッパ進出、メジャー契約の成功期)=39枚(36作)
枚数と作数が一致しないのは同時録音、制作されたライヴ盤やスタジオ盤がVol.1、Vol.2と分割発売される例があるからで、ポピュラー音楽のレコードの場合LPアルバムの2枚組は60年代でもまだ稀、70年代にようやく増加したもので、ジャズでは2枚組LPの企画はあまり行われないフォーマットでした。それはジャズの音楽的性格にも拠るもので、サン・ラにしても初めて最初から2枚組LPで1作になるアルバムを制作したのは1976年の『Live at Montreux』になるのです。今回の『Solo Piano, Volume 1』からサン・ラの70年代後期とするのは、1976年夏~1977年初頭のヨーロッパ・ツアーで、それまでのカルト的フリー・ジャズ集団のイメージを一新するメインストリーム・ジャズのビッグバンドの評価を確立した後で、まずソロ・ピアノ作品によってサン・ラが新たな音楽的展開に入ったことによります。
前年の『Live at Montreux』と続くスタジオ盤『Cosmos』は2016年に発掘発売された1977年初頭ローマでのライヴ『In Some Far Place』を聴くと、サン・ラ・アーケストラは1976年の時点でジャズ史の総合的音楽性を追究して飽和状態に達しており、第3期とはサン・ラ・アーケストラが集大成に登りつめる過程だったと言えます。1975年にスタジオ録音アルバムがなく積極的なライヴ盤制作もないのは暗示的で、1974年の集中的な新曲ライヴ盤制作からひと足飛びに1976年の『Live at Montreux』に飛び、かつてないほどコンテンポラリーなメインストリーム・ジャズのスタジオ盤『Cosmos』の制作に至るのは、1975年のアルバム・ブランク期間は翌年への飛躍的な転機を期していたと推察されます。『Live at Montreux』と『Cosmos』はライヴ盤とスタジオ盤の双方で一気にアーケストラのメインストリーム化を達成したものでした。商業的ミュージシャンとしてはこれを踏襲していけばいいのですが、サン・ラの場合はそうしませんでした。1977年はバンド作ではなく、ソロ・ピアノ・アルバムの連作からレコード制作を始めるのです。これは1969年~70年録音のアルバム『Monorails & Satellites』Vol.1とVol.2の数曲以来のことで、アルバム全曲がソロ・ピアノの作品は今回が初めてになります。70年代はクロスオーヴァー(フュージョン)、4ビート・ジャズの復権とともにチック・コリア『Solo Improvisations』1971.4、キース・ジャレット『Facing You』1971.11、ポール・ブレイ『Open To Love』1972.9など主にビル・エヴァンス影響下にある知性派白人ピアニストによるソロ・ピアノ・アルバムのブームがありました。エヴァンスの『Conversations With Myself』1963.2,5がそのルーツにあるとも言えます。黒人ジャズではバップ以前のブギウギ・ピアノがありましたが、バップ以後の黒人ジャズではセロニアス・モンク、バド・パウエルら突出したピアニストがようやくソロ・ピアノで成果を上げた程度でした。もっともエヴァンス、ブレイ、コリア、ジャレットもモンクとパウエルを出発点としたピアニストです。
(Original Improvising Artists Inc. "Solo Piano Volume 1" LP Liner Cover)
本作『Solo Piano, Vol.1』と続く『St. Louis Blues (Solo Piano, Vol.2)』はポール・ブレイ(1932-2016)のレーベル、Improvising Artist Inc.の委託で制作されたもので、ブレイはバップ・ピアニストとしてデビューし独自のフリー・ジャズをくぐってきた人で、70年代ソロ・ピアノ・ブームの立役者でもありサン・ラのピアノ演奏の讃美者でした。サン・ラが企画に乗ったのは一旦アーケストラから離れてソロ・ピアニストとしての真価を世に問うてみようという意図もあったでしょうが、『Live at Montreux』『Cosmos』『In Some Far Place』の参加メンバーの移動を見るとおそらく1976~1977年初頭のアーケストラはレギュラー・メンバー制(通常12人前後)ではなく、およそ40人あまりのファミリーからの選抜制であったと思われます。メンバーの平均年齢が上がったためフルタイム・ミュージシャンによるレギュラー・バンドを確保できず(これは重要で、アーケストラのメンバーの大半はパートタイム・ミュージシャンだったと思われます)、海外ツアー単位や国内巡業単位でメンバーを招集するようになっていたのでしょう。1976年路線の継続はメンバー面からも流動的で困難にならざるを得ない以上新しいサン・ラの音楽はソロ・ピアノ作品から出直すのは一石二鳥でした。
この初の全編ソロ・ピアノのアルバムは素晴らしいもので、ブレイの後押しがあって本当に良かったと言えるものです。ゴスペル系トラッドのA1『Sometimes I Feel like a Motherless Child』から誰にも似ていないサン・ラならではのピアノが炸裂し、スタンダードではA3の『Yesterdays』がありますがジャズ・ピアニストなら必ずレパートリーにするこの曲の解体・再構築ではもっとも過激な解釈と言えるでしょう。他はオリジナル曲ですが、サン・ラのピアノ演奏の奔放さは意表を突いたリズム・アクセントと異例のヴォイシング(和音構成)、対位法でも和声法でもない復旋律と重複和声の併用にあり、ピアノの最低音域から最高音域までを目一杯使ったダイナミックなスケール感は尋常な度胸ではできません。ここではサン・ラはアーケストラの音楽をピアノ1台、ソロ・ピアノのフォーマットで演奏し尽くそうとしており、その結果がこの破天荒ながらアイディアと楽しさに溢れ、バンド作品のためのアレンジ・スケッチ的な気楽さと真剣さの同居するアルバムに結晶しています。サン・ラの本領はアーケストラ作品にありますが、その創作の秘密を原石の形で聴ける作品であり、70年代後半のアーケストラ作品は本作が起点になったと言えるものなのです。
今回からご紹介する1970年代後半のサン・ラ・アーケストラのアルバム・リストを掲載しておきます。次回以降も録音年代順にご紹介していきたいと思います。
[ Sun Ra & His Arkestra Album Discography 1977-1979 ]
1(73). Solo Piano, Volume 1 (Improvising Artists Inc., rec.1977.5.20/rel.1977)
2(74). St. Louis Blues (Solo Piano vol.2) (Improvising Artists Inc., rec.1977.7.3/rel.1978)
3(75). Somewhere Over the Rainbow (also "We Live to Be") (Saturn, rec.1977.7.3/rel.1978)
4(76). Some Blues but not the Kind That's Blue (also "Nature Boy" & "My Favorite Things") (Saturn, rec.1977.7.18/rel.1977)
5(77). The Soul Vibrations of Man (Saturn, rec.1977.11/rel.1977)
6(78). Taking a Chance on Chances (Saturn, rec.1977.11/rel.1977)
7(79). Unity (Horo, rec.1977.10.24&29/rel.1978)
8(80). Piano Recital - Teatro La Fenice, Venezia (Leo, rec.1977.11.24/rel.2003)
9(81). New Steps (Horo, rec.1978.1.2&7/rel.1978)
10(82). Other Voices, Other Blues (Horo, rec.1978.1.8&13/rel.1978)
11(83). The Mystery of Being (klimt mjj, rec.1978.1/rel.2011)
12(84). Media Dreams (Saturn, rec.1978.1/rel.1979)
13(85). Disco 3000 (Saturn, rec.1978.1.23/rel.1978)
14(86). Sound Mirror; Live in Philadelphia '78 (Saturn, rec.1978.1/rel.1978)
15(87). Of Mythic Worlds (Philly Jazz, rec.1978/rel.1980)
16(88). Live at the Horseshoe Tavern, Toronto 1978 (Transparency, rec.1978.3.13,9.27,11.4/rel.2008)
17(89). Walt Dickerson & Sun Ra; Visions (Steeplechase, rec.1978.7.11/rel.1979)
18(90). Lanquidity (Philly Jazz, rec.1978.7.17/rel.1978)
19(91). Springtime in Chicago (Leo, rec.1978.9.25/rel.2006)
20(92). The Other Side of the Sun (Sweet Earth, rec.1978.11.1, 1979.1.4/rel.1979)
21(93). Song of the Stargazers (Saturn, rec.middle'70's/rel.1979)
22(94). Sleeping Beauty (also "Door of the Cosmos") (Saturn, rec.1979.6/rel.1979)
23(95). Strange Celestial Road (Rounder, rec.1979.6/rel.1979)
24(96). God Is More Than Love Can Ever Be (also "Blithe Spirit Dance", "Days of Happiness" & "Trio") (Saturn, rec.1979.7.25/rel.1979)
25(97). Omniverse (Saturn, rec.1979.9.13/rel.1979)
26(98). On Jupiter (also "Seductive Fantasy") (Saturn, rec.1979.5, 1979.10.16/rel.1979)
27(99). Live From Soundscape (DIW, rec.1979.11.10,11/rel.1994)
28(100). I, Pharaoh (Saturn, rec.1979-probably1980.6.6/rel.1980)
Recorded at Generation Sound Studio, New York, May 20th. 1977
Released by Improvising Artists Inc. IAI-37.38.50, 1977
(Side A)
A1. Sometimes I Feel like a Motherless Child (trad.) - 7:32
A2. Cosmo Rhythmatic (Ra) - 7:14
A3. Yesterdays (Kern-Harbach) - 4:11
(Side B)
B1. Romance of Two Planets (Ra) - 5:18
B2. Irregular Galaxy (Ra) - 5:13
B3. To a Friend (Ra) - 7:40
[ Personnel ]
Sun Ra - unaccompanied solo piano
前回まででサン・ラの音源リンクつきアルバム紹介は55作になりました。1956年のデビュー・アルバム以来の通算72枚からの55作ですから8割弱のアルバムはご紹介できたことになります。これまでご紹介してきたサン・ラのアルバムは、
●第1期-1956年~1961年・シカゴ時代(デビュー・アルバムからニューヨーク進出準備まで)=13枚(13作)
●第2期-1961年~1969年・ニューヨーク潜伏時代(本拠地移転後60年代いっぱいのアルバム)=20枚(20作)
●第3期-1970年~1976年・国際メジャー進出時代(ヨーロッパ進出、メジャー契約の成功期)=39枚(36作)
枚数と作数が一致しないのは同時録音、制作されたライヴ盤やスタジオ盤がVol.1、Vol.2と分割発売される例があるからで、ポピュラー音楽のレコードの場合LPアルバムの2枚組は60年代でもまだ稀、70年代にようやく増加したもので、ジャズでは2枚組LPの企画はあまり行われないフォーマットでした。それはジャズの音楽的性格にも拠るもので、サン・ラにしても初めて最初から2枚組LPで1作になるアルバムを制作したのは1976年の『Live at Montreux』になるのです。今回の『Solo Piano, Volume 1』からサン・ラの70年代後期とするのは、1976年夏~1977年初頭のヨーロッパ・ツアーで、それまでのカルト的フリー・ジャズ集団のイメージを一新するメインストリーム・ジャズのビッグバンドの評価を確立した後で、まずソロ・ピアノ作品によってサン・ラが新たな音楽的展開に入ったことによります。
前年の『Live at Montreux』と続くスタジオ盤『Cosmos』は2016年に発掘発売された1977年初頭ローマでのライヴ『In Some Far Place』を聴くと、サン・ラ・アーケストラは1976年の時点でジャズ史の総合的音楽性を追究して飽和状態に達しており、第3期とはサン・ラ・アーケストラが集大成に登りつめる過程だったと言えます。1975年にスタジオ録音アルバムがなく積極的なライヴ盤制作もないのは暗示的で、1974年の集中的な新曲ライヴ盤制作からひと足飛びに1976年の『Live at Montreux』に飛び、かつてないほどコンテンポラリーなメインストリーム・ジャズのスタジオ盤『Cosmos』の制作に至るのは、1975年のアルバム・ブランク期間は翌年への飛躍的な転機を期していたと推察されます。『Live at Montreux』と『Cosmos』はライヴ盤とスタジオ盤の双方で一気にアーケストラのメインストリーム化を達成したものでした。商業的ミュージシャンとしてはこれを踏襲していけばいいのですが、サン・ラの場合はそうしませんでした。1977年はバンド作ではなく、ソロ・ピアノ・アルバムの連作からレコード制作を始めるのです。これは1969年~70年録音のアルバム『Monorails & Satellites』Vol.1とVol.2の数曲以来のことで、アルバム全曲がソロ・ピアノの作品は今回が初めてになります。70年代はクロスオーヴァー(フュージョン)、4ビート・ジャズの復権とともにチック・コリア『Solo Improvisations』1971.4、キース・ジャレット『Facing You』1971.11、ポール・ブレイ『Open To Love』1972.9など主にビル・エヴァンス影響下にある知性派白人ピアニストによるソロ・ピアノ・アルバムのブームがありました。エヴァンスの『Conversations With Myself』1963.2,5がそのルーツにあるとも言えます。黒人ジャズではバップ以前のブギウギ・ピアノがありましたが、バップ以後の黒人ジャズではセロニアス・モンク、バド・パウエルら突出したピアニストがようやくソロ・ピアノで成果を上げた程度でした。もっともエヴァンス、ブレイ、コリア、ジャレットもモンクとパウエルを出発点としたピアニストです。
(Original Improvising Artists Inc. "Solo Piano Volume 1" LP Liner Cover)
本作『Solo Piano, Vol.1』と続く『St. Louis Blues (Solo Piano, Vol.2)』はポール・ブレイ(1932-2016)のレーベル、Improvising Artist Inc.の委託で制作されたもので、ブレイはバップ・ピアニストとしてデビューし独自のフリー・ジャズをくぐってきた人で、70年代ソロ・ピアノ・ブームの立役者でもありサン・ラのピアノ演奏の讃美者でした。サン・ラが企画に乗ったのは一旦アーケストラから離れてソロ・ピアニストとしての真価を世に問うてみようという意図もあったでしょうが、『Live at Montreux』『Cosmos』『In Some Far Place』の参加メンバーの移動を見るとおそらく1976~1977年初頭のアーケストラはレギュラー・メンバー制(通常12人前後)ではなく、およそ40人あまりのファミリーからの選抜制であったと思われます。メンバーの平均年齢が上がったためフルタイム・ミュージシャンによるレギュラー・バンドを確保できず(これは重要で、アーケストラのメンバーの大半はパートタイム・ミュージシャンだったと思われます)、海外ツアー単位や国内巡業単位でメンバーを招集するようになっていたのでしょう。1976年路線の継続はメンバー面からも流動的で困難にならざるを得ない以上新しいサン・ラの音楽はソロ・ピアノ作品から出直すのは一石二鳥でした。
この初の全編ソロ・ピアノのアルバムは素晴らしいもので、ブレイの後押しがあって本当に良かったと言えるものです。ゴスペル系トラッドのA1『Sometimes I Feel like a Motherless Child』から誰にも似ていないサン・ラならではのピアノが炸裂し、スタンダードではA3の『Yesterdays』がありますがジャズ・ピアニストなら必ずレパートリーにするこの曲の解体・再構築ではもっとも過激な解釈と言えるでしょう。他はオリジナル曲ですが、サン・ラのピアノ演奏の奔放さは意表を突いたリズム・アクセントと異例のヴォイシング(和音構成)、対位法でも和声法でもない復旋律と重複和声の併用にあり、ピアノの最低音域から最高音域までを目一杯使ったダイナミックなスケール感は尋常な度胸ではできません。ここではサン・ラはアーケストラの音楽をピアノ1台、ソロ・ピアノのフォーマットで演奏し尽くそうとしており、その結果がこの破天荒ながらアイディアと楽しさに溢れ、バンド作品のためのアレンジ・スケッチ的な気楽さと真剣さの同居するアルバムに結晶しています。サン・ラの本領はアーケストラ作品にありますが、その創作の秘密を原石の形で聴ける作品であり、70年代後半のアーケストラ作品は本作が起点になったと言えるものなのです。
今回からご紹介する1970年代後半のサン・ラ・アーケストラのアルバム・リストを掲載しておきます。次回以降も録音年代順にご紹介していきたいと思います。
[ Sun Ra & His Arkestra Album Discography 1977-1979 ]
1(73). Solo Piano, Volume 1 (Improvising Artists Inc., rec.1977.5.20/rel.1977)
2(74). St. Louis Blues (Solo Piano vol.2) (Improvising Artists Inc., rec.1977.7.3/rel.1978)
3(75). Somewhere Over the Rainbow (also "We Live to Be") (Saturn, rec.1977.7.3/rel.1978)
4(76). Some Blues but not the Kind That's Blue (also "Nature Boy" & "My Favorite Things") (Saturn, rec.1977.7.18/rel.1977)
5(77). The Soul Vibrations of Man (Saturn, rec.1977.11/rel.1977)
6(78). Taking a Chance on Chances (Saturn, rec.1977.11/rel.1977)
7(79). Unity (Horo, rec.1977.10.24&29/rel.1978)
8(80). Piano Recital - Teatro La Fenice, Venezia (Leo, rec.1977.11.24/rel.2003)
9(81). New Steps (Horo, rec.1978.1.2&7/rel.1978)
10(82). Other Voices, Other Blues (Horo, rec.1978.1.8&13/rel.1978)
11(83). The Mystery of Being (klimt mjj, rec.1978.1/rel.2011)
12(84). Media Dreams (Saturn, rec.1978.1/rel.1979)
13(85). Disco 3000 (Saturn, rec.1978.1.23/rel.1978)
14(86). Sound Mirror; Live in Philadelphia '78 (Saturn, rec.1978.1/rel.1978)
15(87). Of Mythic Worlds (Philly Jazz, rec.1978/rel.1980)
16(88). Live at the Horseshoe Tavern, Toronto 1978 (Transparency, rec.1978.3.13,9.27,11.4/rel.2008)
17(89). Walt Dickerson & Sun Ra; Visions (Steeplechase, rec.1978.7.11/rel.1979)
18(90). Lanquidity (Philly Jazz, rec.1978.7.17/rel.1978)
19(91). Springtime in Chicago (Leo, rec.1978.9.25/rel.2006)
20(92). The Other Side of the Sun (Sweet Earth, rec.1978.11.1, 1979.1.4/rel.1979)
21(93). Song of the Stargazers (Saturn, rec.middle'70's/rel.1979)
22(94). Sleeping Beauty (also "Door of the Cosmos") (Saturn, rec.1979.6/rel.1979)
23(95). Strange Celestial Road (Rounder, rec.1979.6/rel.1979)
24(96). God Is More Than Love Can Ever Be (also "Blithe Spirit Dance", "Days of Happiness" & "Trio") (Saturn, rec.1979.7.25/rel.1979)
25(97). Omniverse (Saturn, rec.1979.9.13/rel.1979)
26(98). On Jupiter (also "Seductive Fantasy") (Saturn, rec.1979.5, 1979.10.16/rel.1979)
27(99). Live From Soundscape (DIW, rec.1979.11.10,11/rel.1994)
28(100). I, Pharaoh (Saturn, rec.1979-probably1980.6.6/rel.1980)