そりゃ腕力では人間の少年としては非力な君にすらかなわないだろうさ、とスヌーピーは言いました。だが相撲に勝って勝負に負けた、という……逆だったかな?まあいい、そういうことわざもある。仮に武器を使っての戦いであっても、武器の性能より勝負は武器と技術の乗数で決まることくらい、ミリタリー・マニアを志したことのない君にはわかるまい。どうかねくりくり坊主くん?
そのくらいはミリタリー・マニアでなくてもわかるよ、とチャーリーは反論しました。要するにキミはこう言いたいんだろ、運動神経や反射神経ではキミが圧倒的に有利だ、って。運動神経は攻撃力に結びつくし、反射神経は防御力以前の防御、すなわち攻撃回避能力に優れるのを意味する。つまりあれだな、牛若丸と弁慶だって言いたいんだろ?
そうそう。だから無駄な争いはしないが賢い。君は野蛮な人間だから赤犬だと思えばぼくを食肉にもできようが、もしぼくが勝っても君に喰われるのを逃れたか先延ばししただけで、いっそ殺せば君からの危機はなくなるが人間を殺めた動物はよほどの稀少種以外問答無用で死刑になる。この場合の稀少種ってなんだい?パンダやコアラかい?パンダやコアラに人間が殺せるものかい?
つまりさ、とスヌーピーは言葉を継ぎました。ぼくらが争ってどちらかが死ねば、君は餓えがしのげる。だけど君に勝ってもぼくはそんなの食らうのは御免だ。先に述べた理由で君を殺めた咎で処分されるのも御免だから、結局この勝負は君がぼくに勝って犬肉にありつくか、ぼくが君を制して勝負をドロウし続けるしかない。だいたいぼくは餓えても君など殺して食べたくない。知能指数が下がってしまいそうだもの。
ひどいこと言うなあ、と偽ムーミンはあきれてスヌーピーの表情に見入りました。いつも通り感情らしい感情の感じられない犬面がそこにはありました。
その頃しんのすけは山を越える一本道をせっせと急いでいました。つらい斜面はアクション仮面、カンタムロボ、ぶりぶりざえもんたちの勇姿を脳裏に浮かべてがんばりました。オラ男の子だもの、本気でやらなきゃならない時には本気で勇気を出さなきゃいけないんだ。
するとみちばたにハイレグおねいさんが立っていました。
「あら、可愛い坊や」
「ハ、ハイグレおねいさん!オラ……ポッポー!」
そのくらいはミリタリー・マニアでなくてもわかるよ、とチャーリーは反論しました。要するにキミはこう言いたいんだろ、運動神経や反射神経ではキミが圧倒的に有利だ、って。運動神経は攻撃力に結びつくし、反射神経は防御力以前の防御、すなわち攻撃回避能力に優れるのを意味する。つまりあれだな、牛若丸と弁慶だって言いたいんだろ?
そうそう。だから無駄な争いはしないが賢い。君は野蛮な人間だから赤犬だと思えばぼくを食肉にもできようが、もしぼくが勝っても君に喰われるのを逃れたか先延ばししただけで、いっそ殺せば君からの危機はなくなるが人間を殺めた動物はよほどの稀少種以外問答無用で死刑になる。この場合の稀少種ってなんだい?パンダやコアラかい?パンダやコアラに人間が殺せるものかい?
つまりさ、とスヌーピーは言葉を継ぎました。ぼくらが争ってどちらかが死ねば、君は餓えがしのげる。だけど君に勝ってもぼくはそんなの食らうのは御免だ。先に述べた理由で君を殺めた咎で処分されるのも御免だから、結局この勝負は君がぼくに勝って犬肉にありつくか、ぼくが君を制して勝負をドロウし続けるしかない。だいたいぼくは餓えても君など殺して食べたくない。知能指数が下がってしまいそうだもの。
ひどいこと言うなあ、と偽ムーミンはあきれてスヌーピーの表情に見入りました。いつも通り感情らしい感情の感じられない犬面がそこにはありました。
その頃しんのすけは山を越える一本道をせっせと急いでいました。つらい斜面はアクション仮面、カンタムロボ、ぶりぶりざえもんたちの勇姿を脳裏に浮かべてがんばりました。オラ男の子だもの、本気でやらなきゃならない時には本気で勇気を出さなきゃいけないんだ。
するとみちばたにハイレグおねいさんが立っていました。
「あら、可愛い坊や」
「ハ、ハイグレおねいさん!オラ……ポッポー!」